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最高裁判所第三小法廷 昭和28年(あ)2659号 決定 1954年12月21日

本籍

布施市足代一丁目四〇番地

住居

大阪市西成区汐路通三丁目一五番地

会社員

田口誠一

大正一二年二月四日生

右酒税法違反被告事件について昭和二八年五月四日大阪高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する。

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人上坂明の上告趣意は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(憲法違反をいう点があるけれども罪数の問題を論ずるに過ぎず、憲法三九条の関するところではない。また判例を挙示するが挙示の判例〔刑集三巻八号一三七三頁〕は窃盗に関するもので本件に適切ではなく、本件のように仕込の時期と場所とを異にするような酒類製造はこれを併合罪と見るべきものである〔昭和二七年(あ)四九七五号同二八年四月二一日第三小法廷決定〕。またその譲渡行為は仮に日時が近接し、相手方が同一であるからといつて常に包括一罪になるわけではない。なお右の論旨は控訴審の主張、判断を受けていないものであつて、すべて上告適法の理由にならない。)また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 井上登 裁判官 島保 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎)

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